肘頭骨折コツコツ日記

肘頭骨折してからボルトを抜くまでの227日。毎日コツコツ更新しました。

肘頭骨折 術後161日目 チタンってなに?

  骨折して手術をした私の左肘には釘が入っています。正確に言うと、釘ではなくてスクリュー、つまりねじです。レントゲン写真で見ると、先端部分がちゃんとネジネジになっているのがよくわかりまうす。

 骨折の状態によってはプレートを入れてからスクリューでとめることもありますが、私の場合は小さな欠片が1つ飛んだだけなので、これを元の場所に戻して、たった1本のスクリューでとめています。前にブログで、「コンコンコンと釘で留めた」みたいな書き方をしましたが、そうではなくて、グリグリグリとネジで回しとめたのです。欠片たった一つとはいえ、薄くて小さな欠片だったので、パリンと割れないように、かなり気を使わなければならなかったそうです。

 スクリュー(ネジ)は、肘の先っちょにかけらを固定し、そのまま骨を通って、皮膚のすぐ下に、ネジネジの先端部分が突き出ております。皮膚の下なんで、もちろん、その姿を見ることはありませんが、「ああ、ここにあるのね」と気になる存在ではあります。

 釘だのねじ(スクリュー)だのと言ってきましたが、こいつの正体は「チタン」です。当たり前のように、「チタン」が入っていると人に説明してきましたが、ところでチタンってなんだ? 鉄じゃないよね? 気になったところで、まだ見ぬ(近い将来会える)チタンについて、ちょっと調べてみましたのでお付き合いください。

 

 チタンは、元素記号はTi 原子番号は22。銀白色の金属です。へぇ~、銀白色、きれいなんですね!

 天然には、土の中に含まれていたり、鉱石として存在したりしていますが、工業的には、塩化物をマグネシウムで還元してつくります。

 名前の由来は、意外とロマンチック。ギリシャ神話の天空神ウラノスと女神ガイアの間に生まれた巨人族「タイタン」に因んでつけられました。

 そして調べていくうちに、チタンはとてもすご~い金属だということを知り、びっくり。何がすごいかというと、その性質がとても優れているのです。

  1. 丈夫でさびにくい。鉄のように丈夫だけれど、鉄のようにはさびない。
  2. 軽い。丈夫なのに軽い。そしてなぜかしなやか
  3. 熱を伝えにくく、高温にも耐える。丈夫なのに鉄のように熱くなったりしない。

 鉄のような長所を持ち、鉄の短所も克服しているすごい金属で、強力合金としてのその長所は、さまざまな分野で引っ張りだこ。

 たとえば、航空機のエンジン(丈夫だから)とか、船体の釘(さびにくいから)とか、人工関節(軽いから。重かったら大変。バーベルつけてるみたいになっちゃう!)とか。そして、安全性を買われ、人の体の中に入れても影響が少ないだろうということで、この手術用のスクリュー。

 ただの釘かと思ったら(医療用だから多少は特別なものなんだろうなとは思ったけれども)、こんなにすごいものだったんですねー。チタンはすごい。

 実際のところ、チタンは高級金属で、その値段が高いというのが、数少ないデメリット。建造物をつくるときなどは、コストのことを考えて、ここ一番で、大切な場所に使ったりするみたいです。

 高級金属なので、アクセサリーに使われることもあり、なんと、手術で抜いたチタンを指輪に加工する人もいるらしい。へぇ~~~。でも、私は、そのままの形で取っておきたいな。これが入っていたのかーと、しげしげと眺めながら反省するんです。自分への戒め。玄関に置いておこうかしら。出かける前に、これを見れば、出先で気を付けるでしょ? いや、家族が怖がるかな? 頼むからしまってくれと懇願されそう。じゃあ、自分一人への戒めとして、引き出しにしまっておきますか。ちなみにストラップにした人がいたと、入院している時看護師さんが言っていたっけ。

 

 まだ見ぬ高級金属チタンに、今日は思いをはせてみました。その全貌を見るのが楽しみになってきた。手術はちょっと怖いけど。

 

 今回の記事は以下を参考にさせていただきました。

『ポプラディア百科事典』ポプラ社

『目で見る化学』ロバート・ウィンストン さ・え・ら書房

mitsu-ri.net

 

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